
「歳をとってきたから骨粗しょう症が気になる」
「骨粗しょう症って何が原因なの?」
など、加齢とともに発症リスクが高まる骨粗しょう症について、疑問をもつ方もいるのではないでしょうか?
骨粗しょう症は加齢が主な原因だと思われがちですが、原因はそれだけではありません。
そこで本記事では、骨粗しょう症の原因や症状などを詳しく解説していきます。
■骨密度の低下が招く骨粗しょう症とは
骨粗しょう症とは、骨密度の減少によって骨がもろくなり、場合によっては軽い力でも骨折しやすくなる疾患です。
症状が進行すると、背骨(腰椎)、足の付け根(大腿骨近位部)、手首(橈骨遠位端)などの骨折リスクが高くなるとされています。
骨密度は、YAM値(健康な成人の骨密度の平均値)と比較され、YAM値が80%以上であれば一般的に「正常」とされます。1
YAM値が70〜80%未満ですと骨量減少、70%未満で骨粗しょう症と診断される傾向です。
※数値だけで決まるわけではありません。
■骨粗しょう症の原因
ここでは骨粗しょう症の原因について、詳しく解説していきます。
遺伝
骨粗しょう症は遺伝的な要因も強く、家族歴が発症に影響するとも言われています。母娘間での骨密度に関する遺伝性は70%という研究結果もあります。1
加齢
骨粗しょう症は、加齢とともに発症リスクは高くなります。
50歳から発症リスクが高くなり、男性に比べると女性の発症リスクが高いとされています。1
ホルモンの変化
骨の丈夫さを保つためには、ホルモンバランスが欠かせない要素です。
特に女性の場合、骨を守る働きを持つ「エストロゲン」が、閉経を境に急激に減少してしまう傾向にあり、骨粗しょう症のリスクを高めるとされています。
また、女性特有の問題と思われがちですが、男性も加齢などでテストステロン(男性ホルモン)が低下すると、骨の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
運動不足や栄養不足
運動不足や栄養不足は、骨粗しょう症のリスクを向上させる可能性があります。
運動は骨へ負荷をかけるため、骨密度の維持や改善が期待できますが、運動不足になると骨への負荷も少なくなるため、骨密度は低下していく傾向があります。1
また、ダイエットや加齢による食欲減退によって、骨への栄養が不足・骨密度が低下し、骨粗しょう症の原因の一つになることも考えられるでしょう。
喫煙や過度な飲酒
喫煙と過度な飲酒は、骨粗しょう症の発症リスクの一つとも言われています。
喫煙は、抗エストロゲン作用や腸管でのカルシウム吸収抑制作用に加え、体内のカルシウムを尿へ排泄しやすくする働きがあるとされています。
非喫煙者に比べて、骨折率が男性で1.63倍、女性で1.30倍になるという傾向も確認されています。1
アルコールの過剰な飲酒に注意し、適量を心がけることが大切です。
病気や薬
病気や薬によって、骨粗しょう症を発症するリスクがあるため、薬を服用している方はかかりつけのクリニックにて骨粗しょう症へのリスクがないか確認してみましょう。
糖尿病や関節リウマチなどの疾患をお持ちの方は、骨粗しょう症のリスクが高まる可能性があることも把握しておきましょう。1
また、病気による運動不足も骨粗しょう症への原因になる可能性があります。
■骨粗しょう症の症状
骨粗しょう症を発症している場合、骨折してからわかるケースも多いですが、以下のような変化は、骨密度低下のサインかもしれません。
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以前より身長が小さくなった
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背中や腰に痛みを感じる
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背中が曲がるなど姿勢が悪くなった
あくまでも上記は、骨粗しょう症の可能性がある症状になるため、個人で判断せず気になる症状がある場合は、医師による適切な診断を受けましょう。
背骨が丸まって前かがみの姿勢になると、内臓が圧迫され、胸焼けや息切れ、食欲低下などの症状が現れることもあります。
また、身長が低くなるのは加齢が原因と思って放置する方もいますが、骨粗しょう症のサインの可能性もあります。
そのままにせず、クリニックへの相談することで患者さんの安心にもつながるでしょう。
■クリニックにて骨密度の数値を確認しましょう。
今回は、骨粗しょう症の原因や症状について、解説してきました。
骨粗しょう症は、加齢だけが原因ではなく、遺伝や運動不足、栄養不足など、様々な原因が考えられます。
また、症状についても骨折してから初めて分かるケースも少なくありません。
症状がどこまで進んでいるかも個人差はありますが、発症している場合は、身長が低くなることや背中や腰に痛みを感じるなどがあります。
気になる症状がある場合は、お気軽に当院までご相談ください。
※参考文献:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版
